「Just Another Part of Me」:ブラッド・サンドバーグとCaptain EO (その2)

だから私の環境への興味と相まって、「Captain EO」は何から何まで魅力的なんです。マイケル・ジャクソンとは何者なのか、ということを示しているように思えます。変革のエージェントとしての彼の役割、惑星地球への気遣い・・・たとえそれが銀河の遠い遠い果てで起きていることだとしても。「Captain EO」には荒れ果てた惑星が登場します。ヴェロニカが言うように、死滅し機械化された惑星です。これは私たちの未来でしょうか?私たちの現在なのでしょうか?でもマイケルにはその内なる美しさが見えています。のですが、彼の愛、そして深いところでつながっているという彼の感覚(これは「Another Part of Me」で表現されていて、彼の指先からの光によって送られて["sending out a message to you"]います)によって、彼は暗黒の女王をモンスターから美しい女性へと変化させ、死んだ星を生命溢れる世界へと転換するのです。

リーシャが言うように、これは壮大な物語なのです。意識の変革、私たちが心底必要としている変革の物語です。マイケルはアートを通じてこれらを提示していると私は信じています。個人的な話をすると、彼が私に変革をもたらしたということを私は立証できますよ。

リーシャ:素晴らしい解釈だと思いますよ、エリナー。彼の一連の作品を考えると、実にうなずける話です。

シルヴィア:環境の変革ということはそれで良いと思います。でも、暗黒の女王の特徴づけについてはどうかなと思いますね。ディズニーとか妖精の物語では、醜い=悪、美しい=善と期待されるのでしょうが、どうでしょうか。なぜ、美しいとされる彼女の内面が表に現れなければならないのでしょうか?それによって誰が、なぜ得をするのでしょうか?もう一度言います。強く、しかし欠点のある女性はおとなしくならなければならない。つまり、変革後、彼女は寡黙になり、受身的になり、そして見た目がよくなるのです。

ヴェロニカ:暗黒の女王についてのコメントありがとう、シルヴィア。この映画を見た子供の投稿を見たのですが、子供たちにとっては怖い映画だと言っていました。暗黒の女王の描き方もその一つです。メドゥーサのようだという子もいましたよ。髪の毛は蛇の代わりに鉄のコイルですからね。

EOが主役であり、暗黒の女王(アンジェリカ・ヒューストン)は最後には受け身的な美人へと変化して、何も言わず、従者の肩に座って手を振っています。これは私も同意です。でも一方で、彼女は最初に明らかに敵意を持っていました・・・彼女は捕虜としたEOたちを「ゴミ箱」にして「地下牢」で「100年間拷問」しようとしていました・・・だから、彼女は抵抗しなければなりませんし、そうでなければストーリーが成り立ちませんね。

エリナー:女らしさのシンボルとして暗黒の女王を理解するとすれば、この作品は性差別主義的であり、攻撃的であるということになると思います。でも、暗黒の女王を自然のシンボルとして見るなら・・・私はそう見ていますが・・・伝統的に女性は自然のシンボルですから意味は通ります・・・そして明らかに暗黒の女王は彼女の惑星の世界の延長線上の存在であり、彼女自身の延長上の姿なのです・・・だとすれば、このストーリーは感動的なものになります。そしてEOでの「beauty」という言葉の使い方は「Black is Beatiful」というスローガンを連想させます。この場合「beauty」は価値を表す言葉として使われていて、必ずしも身体的魅力だけを表してはいません。これは拡大解釈かもしれませんが、3Dを使ったということが、私たちはより深く考えるべきだとヒントを与えているのかもしれません・・・つまり、ほとんどの場合はそうですが、このストーリーはたくさんの違ったレベルで読むことができるということです。メディアはそれ自体がメッセージ、なのです。(注:メディア[媒体]は、メッセージを伝えるための入れ物ではなく、それ自体がメッセージという意味)

captain20eo202.jpg


私は「Captain EO」をこう解釈しています。あなたの美しさを見る、とEOが暗黒の女王に言っている時、実はEOは私たちに向けてこう言っているのです。「beautyとは見る人の目の中にある」、そして自然に対する西洋の伝統的接し方・・・征服すべき対象として自然を「見る」こと、動きもせず死んでいるも同然の、単なる機械で価値がない(醜い)ものとして物質や物質世界を「見る」こと・・・というのは文化的な構造だと。もちろんこれは変えられるし変えるべきです。私たちの自然に対する見方を変えることができるのなら、そして私たちがその価値を認め、「私たちもその一部(just another part of it)」であると理解するのならば、私たちの自然との接し方は変わるだろう。誰のため?私たちみんなのためです。

ヴェロニカ:エリナー、暗黒の女王が彼女の惑星世界の反映であり、EOが「あなたと同じくらい美しい人」について言うとき、彼は自然の本質的な豊かさや価値を見据えている、そして自然とは”危険なもの”ではなく、私たちみんなの「もう一つの場所」である、というあなたの解釈はいいと思います。それから、60年代の力強いメッセージ、「Black is Beatiful」を引用してくれたことにお礼を言いたいです。女王は、自分の美しさを「開くカギ」を持っていない、とEOは言います。そしてこのカギ(音楽)こそが彼の贈り物なのです。彼女と彼女の国民、そして惑星自体をも転換させるための。私は彼女をメドゥーサと比較してしまうんですよね。メドゥーサが英雄ペルセウスに打ち負かされる時、羽を持つ馬、ペガサスが誕生するというのは興味深い点です。ペガサスは想像と創造のシンボルであり、世界やお互いを見る私たちの能力をゆがめてしまう精神的の足かせから自由になることのシンボルなのです。

MJは歌います。惑星たちは「あなたを待って」並んでいる・・・私たちが加わるのを待っている、そしてこれ以上一人でいるべきではないと。鋼のコイルやケーブルが女王に巻き付いています。そのため彼女は宙に浮いていて動きも制限されています。最後のシーンと比べてみてください。彼女は地面を歩き、コミュニティに加わっています。音楽とダンスで集まったコミュニティです。音楽の力(MJの”稲妻”という形で表現されている)が戦士をダンサーに変え、MJのビートに付き従います。MJのダンスは物事を変革を起こす創造のエネルギーの一部なのです。

シルヴィア:ヒーローが女性主人公を(彼女自身から)”救った”後、ロマンチックなカップルが誕生するという気配は微塵もありません。これはディズニー映画だし、異人種間のカップル誕生は検討されなかったのでしょう。EOは彼女の手にキスをした後、彼女の前へ進みます。彼女の顔はEOの顔で遮られ、そして彼は大きなスマイルをオーディエンスに送り、オーディエンスは彼の喜びを受け取るのです。これぞEO!

(その3)につづく
関連記事
Google検索

Google

WWW検索 ブログ内検索

プロフィール

MJJFANCLUB.JP

Author:MJJFANCLUB.JP
* このブログはマイケル・ジャクソンのNewsブログです。
EmailAddress:
info.mjjfanclub.jp*gmail.com
の*を@に変えてください。

お知らせ

マイケル・ジャクソン「ONE」、チケット ON SALE NOW!!!
Man in the Music-スパイク・リー監督推薦図書
MJJFC.JPフェイスブック (TV情報 etc.)
カレンダー
最新記事
カテゴリ
リンク
文字サイズ変更ボタン
文字を大きくする 文字を規定のサイズに戻す 文字を小さくする
モバイルはこちらから
QR
カウンター
月別アーカイブ