He's a Dancing Machine (その3)

ウィラ:それは思いつきませんでしたが、どこか落ち着かない感じですよね。それは、思いつくどのダンスとも大きく違っているからです。あんなふうに体を動かすダンサーを私は見た記憶がありません。世界中の人がいろいろなマイケル・ジャクソンのダンス・ムーヴをするのを見ても、「Ghosts」のような脚を開いた動きをやっているのは目にしませんよね。こういうムーヴはこのフィルムでしか見たことありませんが、そう思うのは、これらのムーヴが息をのむほど違うからなのかもしれません。

このフィルムではではたくさんのことが進行しています。そしてあのダンス・シークエンスでも。そして私の目に興味深く飛び込んでくる微妙なジェスチャーがあるんです。例えば、ゴーストたちを集めて一緒に踊らせ、そして手の甲で口を拭う。彼は最初のダンス・シークエンスをそんなことから始めるんです。彼は同じジェスチャーを「BAD」でも使っています。あのビッグ・ダンス・シークエンスの中で、架空のギャング・メンバー/アーティストたちを集めて彼のバックアップをさせた後のシーンです。そしてマコーレー・カルキンの演じるキャラクターが、「Black or White」のイントロで同じことをしています。エレキギターを大音量で鳴らして父親をアフリカへ、音楽とダンスの起源の地へ吹き飛ばしてしまう直前です。

この些細なジェスチャーは、これらの3つのケースで同じことを伝えているように思われます。ここでは、無力の孤独な人物が暴力の脅威に直面しています。そして、彼はそのような脅威に抵抗し、アート、すなわち音楽とダンスで反撃しているのです。マイケル・ジャクソンはジェスチャーによるボキャブラリーを生み出しているとさえ言ってもいいほどです。「Ghosts」においては、口を手の甲で拭う仕草を見た瞬間、先行する2作品の繰り返しのような、したがって、何が起きつつあるのか分かるような気がするのです。

ジョイエ:「彼独自のジェスチャーによるボキャブラリー」。それいいですね!

ウィラ:言いたいこと、わかりますよね?彼がやろうとしていることは私にとってはとても興味深いんです。ある特定の考え方というものを表すために、言葉ではなく、あのようなちょっとしたジェスチャーをいかにして彼が使っているか。スケルトンのダンスの前にも似たようなことをしています。前にお話ししたように、村人たちはマエストロに対して矛盾した感情を抱いています。彼を信じることができるのかどうか確証を持てていないということです。彼はそのことを示しているのです。見慣れないスケルトンの姿になって、だけど楽しいダンスをする。村人たちを彼の側に引き寄せる、おなじみのやり方です。

面白いことに、彼はスケルトンダンスを右肩を持ち上げるところから始めています。「Thirller」のゾンビダンスと全く同じです。そしてこの両者では、彼は同じような状況に置かれています。「Thriller」では、初めての黒人ティーン・アイドルとしての彼に対する私たちの矛盾した感情と、彼は向き合っています。アメリカは過去も今も人種差別の国です。異人種間の交流に対する抑圧的タブーが存在します。「Thriller」が作られた80年代初頭は特にそうでした。そのような状況で突如、あらゆる人種のティーンの女の子たちが、彼のコンサートで失神し、彼に性的な魅力を感じるという事態になったのです。だから、彼はそういったタブーに挑戦していたのです。多くの人々はそのことについてとても落ち着かない感情を抱いていました。彼は、ちょうど「Ghosts」でもやっているように、そのような矛盾した感情に対して返事をしているのです。つまり、彼は自身を見慣れぬ者、すなわちゾンビにしているのです。私たちの感情というものをそこには反映させているのですが、次の瞬間には見紛うことなきマイケル・ジャクソンのダンスを披露し、私たちを引き寄せるのです。

ジョイエ:OK、あなたには本気で驚かされますよ!「Ghosts」のスケルトンダンスと「Thriller」のゾンビダンスを結びつけることなんで思ってもみませんでした。おっしゃる通りですね。どちらのダンスも全く同じ始まり方をする。彼は同じ人物であると私たちに確認させるためにね。すごい!

その4)につづく
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