ジョー・ボーゲル:没後4年、「Michael Jackson One」は、彼の音楽がなぜ生き続けているのかを見せてくれる(その2)

「Michael Jackson ONE」は、記録ずくめの「Michael Jackson Immortal World Tour」に続くものである。「Immortal」は現在、アジアを訪れているが、この後オーストラリア、ニュージーランド、そして最終的には南アフリカと南米を訪れることになっている。

「Michael Jackson Immortal World Tour」がある種騒々しく陽気な、場合によってはムラのある大雑把なキング・オブ・ポップへのトリビュートである一方で、「Michael Jackson ONE」(これもジェイミー・キングの脚本・監督であり、今回はモントリオール生まれのウェルビー・アルティドールが協力している)は、第二案のように感じられる。よりリッチで、より焦点が定まった、感情に訴える作品となっている。

一新された最新式のマンダレイ・ベイの劇場(これまでライオン・キングが上演されていた)に常設されることによる様々な恩恵を、このシルク・ドゥ・ソレイユとマイケル・ジャクソン・エステートのコラボレーションである「Michael Jackson ONE」は受けている。観客は文字通りスクリーンと音響、照明、アクロバットに包まれるのだ。精巧なバロック調のセットはフランソワ・セガンの設計で、「Dangerous」のアルバム・カバー、ビデオ「Leave Me Alone」、そしてネバーランドからヒントを得たものである。こうしたことで、ミハイル・バフチンが「カーニバル風」と表現した、人種や性別、階級、民族といったものの垣根を取り除く異集団間の創造性というものを受け入れるジャクソンの一風変わったスピリットに加え、スポットライトの中でのジャクソンの人生におけるサーカスのような一面にも適切にスポットライトを当てるという結果となっている。

実際、ショーをこれほど効果的にしている一端は緊張感にあり、寄生と対話との間にその緊張感が作り出されている。ショーの対峙的な雰囲気は、顔のない非道徳的なメフィストだ。テレビやカメラ、マイク、監視装置、そして触手の複合体、テクノ-メディアの複合体である。ファウストに登場する魂を誘惑するメフィストフェレスに新たな性格が付加されている。このメフィストは、ジャクソンが9歳の時からスターとして対峙していた危険な業界を表現しているだけではない。私たちを破壊する力を持つ、情報世代の権力と搾取の装置をも表現しているのである。

だがこれは、ラダイトのロマンティシズムへの単純な逃避ではない。ジャクソンも結局、自分の作品に新しいメディアとテクノロジーを取り入れ、スタジオ技術やショート・フィルムという媒体の使い方を根本的に変えたのだから。シルクのショーも同様だ。劇場に足を踏み入れて最初に気付くのは、ショーの間、ジャクソンの象徴的ビデオのイメージを投影する、ステージと両サイドの巨大なオーディオヴィジュアルの壁の存在だ。

その音の体験は息をのむようだ。優れた技量でジャクソンの曲をアレンジするのは音楽監督のケヴィン・アントゥネスだ。作品をそぎ落とし、曲の要素を取り出し、関連するトラックと融合し、わずかにバリエーションを加え、印象的なポーズを置き、ライブ・パフォーマーとの相互作用を加えている。その結果、音楽に新鮮味と活力を与えているのである。サウンド・デザイナーのジョナサン・ディーンズは、シートの背もたれの中などによく考えて設置された5500以上のスピーカーを通じてこれらを観客に聞かせ、音響効果を最大限に引き出している。もちろん、これは全く苦痛ではない。「Billie Jean」でベースラインが鳴ると、ただそれを聞くのではなく感じることになるのである。

しかしながら、これらの最先端の技術が内容より目立つということはない。最も感動的な瞬間の一つでは、10歳のジャクソンが写真集の1ページ1ページから「I'll Be There」を歌う。ベルも口笛もない。このような鮮明さの中で、彼の声の刺すようなピュアさを、70年代のソウル・パワーの時代の若きマイケルとジャクソン・ファイヴのイメージを見ながら聞くと、彼のずば抜けた才能だけではなく、全アメリカの注目の中で大人になるために、おそらく最も有名な黒人の男の子として彼が文化を輸入していたということを再認識させられる。
その3に続く)
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