マイケル・ジャクソン・"FBIファイル"についてのタブロイドの報道は疑わしい

ロンドンのタブロイドが、虐待をした少年達を黙らせるためにマイケル・ジャクソンは大金を払ったということが「秘密のFBIファイル」によって明らかになったと断じている。

このストーリーはすぐさま世界中のメディアに伝えられたが、コンサート・プロモーターを訴えたジャクソン家の不法死亡訴訟やジャクソンの娘の自殺未遂も、すぐに広まった理由の一つであろう。

ウェブサイトはセンセーショナルな見出しを使えばトラフィックの急増で得をする。それが広告収入に直結しているからだ。

しかし、この論争やジャクソンをめぐる訴訟を追い続けてきたジャーナリストたちは、FBIファイルからの文書であるという「Sunday People」紙の説明が疑わしいことがわかっている。

「リサイクルされたタブロイド報道」

「新しいことはなし、ゼロです。そしてFBIも関与していません」。CNNの特別捜査担当のドリュー・グリフィンは言う。「単に、20年前のタブロイド報道のリサイクルのようです」。

グリフィンは10年以上前に、ロサンゼルス・ローカルの記者として同じ素材を取材し報道した。

「最終的な結論は、これはFBIファイルのものではないということでした」とトム・メゼロウは述べている。彼は、長期にわたった2005年の児童性的虐待裁判でジャクソンを弁護し無罪を勝ち取った弁護士だ。「FBIは捜査を終了しました。それはまったく馬鹿げたことのように聞こえました」。

ジャクソンを擁護することのないジャーナリスト、ダイアン・ダイモンドも「Sunday People」の記事を攻撃している。

「同紙が古いストーリーを取り上げ、数字を加えることによって・・・少年24人にマイケル・ジャクソンが3500万ドルを支払った・・・新しく見えるようにしたということは明らかです。問題は、ジャクソンが大金を払ったという主張を裏づける証拠がないということです」。

ダイモンドの著書「Be Careful Who You Love: Inside the Michael Jackson Case」は、ジャクソンと少年達との不適切な関係の疑惑という彼女の報道を詳述している。

今回のタブロイド報道はジャクソン家にとって重要な時期に報じられた。コンサート・プロモーターを相手取った不法死亡訴訟が10週目を迎え、ジャクソンの娘パリスが自殺未遂報道後、治療を受けているという時期だからだ。

「このファイルはJackoの子供たち、プリンス(16)、パリス(15)、ブランケット(11)をがっかりさせるだろう。子供たちはいまだ、父親を失ったことに折り合いがつけられていない」と「Sunday People」の報道には書かれている。

マイケル・ジャクソンはイギリスのタブロイドによる「Jacko」を蔑称と見なしていた。

グリフィン、ダイモンド、メゼロウそれぞれが、Sunday紙が報じた素材の所有者がポール・バレッシであると指摘している。元ポルノ俳優で、証拠を捏造したとして私立探偵のライセンスを剥奪された人物だ。

その素材には、アメリカを拠点とするタブロイド紙Globeの記者ジム・Mitteagerが、ジャクソンのネバーランドで働いていた料理人数人に行ったインタビューの録音音声も含まれている。Mitteagerはそのテープをバレッシに残し、1997年にガンで亡くなった。

「ポール・バレッシは長い間、Mitteagerのテープを所有していることを隠してはいませんでした。その中にはネバーランドに住み込んでいたフィリップ&ステラ・ルマルク夫妻に対するロング・インタビューが含まれていることも。彼はテープのこととその内容について、何度か私と議論したんですよ」とダイモンドは述べている。

グリフィンによれば、数年前バレッシはグリフィンにもその素材を明かしたという。その中には、不祥事をおこしたセレブ探偵アンソニー・ペリカーノの下で働いていた当時にバレッシが書いた記事も含まれていた。ペリカーノは、盗聴と恐喝の罪で15年の刑を受け連邦刑務所に服役中である。

ポルノ・スターが私立探偵に転身

「バレッシは最近私立探偵のライセンスを剥奪されたので、金に困っていたのではないかということは想像できます。例のイギリス紙がミスター・バレッシに、あの古いペリカーノ・ファイルに対し数千ドルを提示した、というのが私の考えです」とダイモンドは述べている。

CNNが火曜日にバレッシに電話取材を行い、あの素材をSunday紙に売ったのかと尋ねたところ、「ノーコメントです。言うことはそれだけです」と返答した。

だが、その質問の前、彼は自分が何度、ハンモックでセックスをしたか知りたいかと記者に尋ねた。彼のポルノ・スターという経歴から誰もがそう聞くのだとバレッシは説明した。

バレッシの出演映画、「Married Men with Men on the Side」と「Leather Bears and Smooth Chested Huskies」は、1985年にX-Rated Critics(成人映画の協会)の"group grope scene"賞を受賞した。2008年には GayVN's Hall of Fame(ゲイ・ビデオの殿堂)入りを果たしている。

現在60歳のバレッシはポルノ業界からは引退して探偵業に集中しているが、裁判所文書によると、この仕事では彼は成功していない。

彼はカリフォルニア州の私立探偵のライセンスを2009年に取得したが、3年後に失った。彼は連邦政府との「stipulated settlement(論争を終わらせるという合意、示談)」に署名し、2011年に、元ガールフレンドが看護師として働いていた病院から解雇されるよう、薬物使用歴を捏造したことを認めたのである。

連邦裁判所の記録には、バレッシと妻は2010年に連邦倒産法第7条に基づき破産申請を行ったことが記されている。

タブロイドはストーリーの側に立っている

Sunday紙の広報は、バレッシが情報源なのか、あるいは閲覧に対し同紙が報酬を払ったのかということについては発表しないだろう。だが、広報はこの話の側に立っている。

「記事では、各報道や電話記録、マイケル・ジャクソンが雇っていた私立探偵アンソニー・ペリカーノの元で働いていた代理人が実施したインタビューのコピーを私たちが見たということが明確に述べられています」とルパート・スミスはCNNに送付した電子メールで述べている。「ファイル類はペリカーノが2002年に捜査を受けた際にFBIに押収されました。その後、それらの文書はFBIファイルの一部となりました。ジャクソン事件CDADCE MJ-02463とCR 01046です」。

事実、FBIは2009年12月にマイケル・ジャクソンに関して集められたファイルを公表した。彼の死の9ヶ月後のことだ。その多くは、カリフォルニアでのマイケル・ジャクソンに対する児童性的虐待疑惑の調査について連邦政府が支援していたことに関係するものだ。

ジャクソンに対する児童性的虐待疑惑を捜査していたロサンゼルス市警察は、1993年9月にFBIのロサンゼルス・オフィスに電話をかけた。「不道徳な目的で未成年者を州外へ連れ出したことに関して連邦法(マン法)違反の恐れがある」と連邦政府に調査するよう進言した、と文書の一つには記されている。

ロサンゼルス郡検事局はジャクソンに対する刑事訴追は行わなかったが、1993年の告発者ジョーダン・チャンドラーとその父親が提訴したのち、ジャクソンは彼らとの内密の示談に応じた。当時の報道ではチャンドラーはジャクソンの保険会社から1600万ドルから2000万ドルを受け取ったとされた。

10年後、カリフォルニア州のサンタバーバラにて、ジャクソンが性的虐待で裁判にかけられそして無罪となった時には、チャンドラーの告発は検察側の言い分のカギとなった。

FBIが公表した編集済みの330ページの資料を精査したメゼロウは、FBIファイルに含まれていたと同紙が報じていた文書は存在しなかったと述べている。

CNNもファイル(まだFBIのウェブサイトに掲載されている)を詳しく見てみたが、ジャクソンが他に金銭を支払ったということに言及している部分は見つからなかった。同紙が引用しているファイル番号に一致するものもなかった。

「もしサンタバーバラの検察が本当にそれを持っていたのなら、彼らはこの情報を使っていた何をしていたかは想像がつきます」とメゼロウは述べている。

フィリップ・ルマルクは証言台に立ち、自称ジャクソンの料理人兼執事として1991年におよそ10ヶ月間働いていた間、ジャクソンが当時子役だったマコーレー・カルキンに不適切に触れているところを一度見たことがあると法廷で語った。

ジャクソン側の2番目の証人だったカルキンはジャクソンが不適切に触れたことは一切ないと否定した。

ジャクソンの罪は「取るに足らない」

バレッシは、ルマルク夫妻がタブロイドに話を売ろうとした時に代理人を務めていたとメゼロウは述べている。

ルマルクはあの裁判で、自分の話で金儲けをしようとしてバレッシに会った、バレッシはタブロイドから10万ドルを得られる、話が下品であるほど値は上がるかもしれないと約束したと認めた。

「彼は値段が上がるにつれて話をより生々しく変え始めました」とメゼロウはフィリップ・ルマルクについて言及した。

メゼロウは反対尋問で、「ミスター・ジャクソンの手がカルキンの下着の中に入っていたら報酬はもっと高いとブローカーが彼に言ったというのは本当ですか?」と質問している。

「彼はそう言いました」とルマルクは答えた。

バレッシは1994年のPBSのドキュメンタリー「Frontline」で、ルマルクとの取引について述べている。

「彼らを手伝う上での私の関心は、彼らは私に儲かった金の歩合を約束したということです。私は正義をもたらす十字軍のようなものではありません。当時、マイケルが有罪か無罪かは取るに足らないことでした。私の興味は金のみです。それは彼らも同じ、と付け加えてもいいかもしれません」とバレッシは述べている。

ソース:CNN
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