歴史を語り継ぐ:ビデオ「Jam」、MJ vs MJ (その3)

二人について

ケロッグ: 二人は本当にいい人だった、仕事がしやすかったよ。お互い好きだったんだと思う、見ている人もそれがわかるんじゃないかな。マイケル・ジョーダンは撮影に関して嫌な顔一つしなかったよ。彼が一番まごついていたはずなんだけどね。マイケル・ジャクソンは子供みたいだ。水風船やスーパーソーカー(水鉄砲)、ラジコンカーをセットに持ち込んでいたね。ジャクソンはジョーダンとよく遊んでいた、そして彼はバスケットボールを持ってうれしそうに走り回っていたよ。フォームがいいとかそういうのはなかったね。二人を見ているのは楽しかった。二人がパフォーマーとして優秀であるというのは興味深かったよ。マイケル・ジャクソンはバスケットボール・プレーヤーとしてはダメで、マイケル・ジョーダンはダンスではマイケル・ジャクソンにはかなわなかった。「二人はそれぞれ違う方法で体を完璧にコントロールできるんだな」って具合に見ているのは楽しかったよ。

ローズ: マイケル(・ジャクソン)抜きでやることは多くはなかったね。ジョーダンがセットにいる時は興味深いよ。というのもマイケル・ジャクソンは喋らずに内向的になってトレーラーにこもっちゃうから。で、マイケル・ジョーダンは喜んでコートに立ってバスケットボールをプレイしていたね。そして僕たちが数人の子供を連れてきた。子供たちには誰とプレイするのかは言わなかったと思う。だから倉庫の中の非現実的なバスケットボールのコートを目にするというのは子供たちにとってはスターに会う夢が実現したというようなものだったのさ。(ジョーダンは)素晴らしかった。彼はカッコ良かった。素っ気無いとかいうタイプの人では全くなかったよ。本当に暖かくてフレンドリーだったね。

ケロッグ: 僕たちはジョーダンに三日いてもらったんだ。一日あたり二時間しか現場にはいないと彼は思っていた。私の方に振り返りながら指で手首の部分をたたいて腕時計を指し示すようなしぐさをしていたのを覚えているよ。彼には時間がわかっていたし、僕たちがこういうことをダラダラとやるタイプの人間だということもわかっていたんだ。その時点で彼は十分な撮影をしていた。彼の注意力は試合と同じくらいだったと思う。彼を抑えておくのは大変だったんだ。マイケル・ジョーダンがいなくなったらどうしようと心配していたよ。(セレブを)引き止めておくにはちょっとしたことをやったりするよね。彼をゴルフ練習場に連れて行ったと思う。アーケード・ゲームに連れて行くみたいに。彼の興味を保つためさ。

ローズ: マイケル(・ジャクソン)はとても独特な方法で仕事をしていたんだ。だから、彼との直接のやりとりではないものが多かったよ。彼はとても秘密主義だから。彼は自分自身の中にいることを良しとしていたので、いつも、彼のスタッフが仲介人として私たちとの間にいたんだよ。マイケルの仕事のやり方の典型的な例としては、撮影中のある日、こう電話したんだ。「マイケル、セットに君が必要だ」。すると彼のスタッフが、「彼は遅くならないと行けない」って言うんだ。だから、「OK、違う仕事で午前中は何とかできるよ。だけど何時ごろ来れるかな?」。「数日中にはたぶん」。だから僕が、「待ってくれ、僕らはシカゴにいるんだ。彼も昨日はいたじゃないか。どうなってるんだい?」って言うと、「ランチの約束があるんだ」って言うから、「OK、OK、キャンセルできないかな?(ビデオの準備は)高くつくから」って言ってやったんだ。すると、「そうか、でも大統領(当時はジョージ・ブッシュ)とのランチだから」。だから僕は「わかった、わかった(笑)」と言ったよ。彼のスケジュールは僕の思いつく範囲からは全く外れていたね。僕らはマイケルがランチへ行くためだけに撤収したよ。彼がシカゴへ戻るまで僕らはLAに帰っていたんだ。

ケロッグ: マイケル・ジャクソンが具合が悪くなったのを覚えてるよ。インフルエンザだったのか何なのかはわからないけど。マイケル・ジャクソンは隅のほうで座っていた。撮影の準備をしたら彼の具合が悪そうだ、健康ではないという感じ。だけど音楽をかけるや否や、彼は力強かったよ。12フィート離れたところから見ていても、彼は最高だった。本当に心が揺さぶられるものだった。クルーや他のみんなは、「どうやったらあんなことができるんだ?あんなにエネルギッシュであんなにシャープで」みたいな感じだったよ。まったく驚きだ。背筋がゾクゾクするっていう感じだね。

撮影全体の中で僕が挙げるとしたらあれが最大のものだよ。「あれはアドレナリンなのか?どこから湧き出てくるんだ?」みたいなね。スポーツでいうところの最大の見せ場でのプレイが思い浮かんだね。僕たちはマイケル・ジョーダンに無理強いすることはなかった。彼はシーズン中だったし、シーズンを台無しにしたくはなかったから。アスリートとコマーシャル撮影をやったことがあるけど、アスリートと昼間に仕事をする時は、夜に試合があったりするといいプレイが出来ない時があるんだ。そういう時、僕は個人的に責任を感じるんだよ。

評判

ケロッグ: 後から考えると、あれはとても特別なビデオだったよ。みんな気に入っていたと思う。ミュージックビデオは今は消え行くアートの形だけど、当時は一つの時代だった。創造的自由がたくさんあったんだよ。

ローズ: みんな大いに気に入っていたと思う。マイケル・ジョーダンが出ていたから、彼があれほどのスポーツ選手だったからね。前にもやったことがあるのかは知らないけど。デビッドも独特の手法で編集したと思う。飛び出してくるみたいな瞬間があるんだよ。全体を通して、それが僕にとって本当に新鮮だったと思う。

MTVができた時は単に音楽を見に行く場所だった。今は、どこででも音楽を見ることができる。僕はミュージックビデオもコマーシャルもテレビ番組も映画もやってきたけど、今までで一番自由だったのは(Jamのような)ミュージックビデオだね。少しの予算を与えられ、出かけていってやるべきことをやることができるんだ。そこには大きな自由があるように思える。より創造性を高めるにはお金を追加することが必ずしも必要ではないんだ。

消えることのない記憶

ケロッグ: 監督をしていたという感じじゃないんだ。みんなで集まって、それをフィルムに乗せようと努力するという時間の積み重ねだった。あんなふうに人を集めるのはチャレンジングなことだった。彼らがどういう関係なのかは知らなかった。顔見知りでなくても可能だった。みんながベストを尽くした。考えたこともないことだった。もう一度やるとすれば、僕はあの瞬間を捉えようとしただろうね。あれこそが、このビデオの本質だ。ある意味、見逃していたね。

ローズ: これだ、という会話ではなく、これぞジョーダンという視点で言うと、それはまさに、彼のやり方ということだった。彼は親しみやすく感じのいい人だったよ。一度彼に言ったことがあるんだ、「君のために10分で準備するよ」って。そうしたら彼は、「僕は10分じゃ用も足せないよ(笑)」と言ってたね。これこそが完璧に本物であるという彼の意識だったのだと思う。あれほどの名声がありながら、いいヤツとして対応する彼に、僕は感動したよ。

picture67.jpg 原文: ■ Oral History: MJ Meets MJ For 'Jam' Video
Source: MJFC / ESPN
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