「Thriller」30周年:いかにして一枚のアルバムが世界を変えたか(その6)

ジャクソンの2本目のMTVビデオ、「Beat It」は、もう一つの傑作の一撃であり、ライブ・サウンドの効果と本物のLAのストリート・ギャング、そして後にジャクソンの象徴となる集団での振付つきダンスを組み込んでいた。「Billie Jean」は、ジャクソンのパフォーマンスの輝きを誇示している、一種の暴露であった。「Beat It」もそうであるが、ミュージック・ビデオ自体に制作上の一つのスタンダードを確立している。そして事実、「Billie Jean」の方がヒットしたにもかかわらず、「Beat It」の方が人気となり評価されるようになった。さらに「Beat It」は、そのロック・フィールとエディ・ヴァン・ヘイレンのギター・ソロによって、全ての音楽の境界を越えてアピールするためのジャクソンのマスター・プランのさらなる一歩を表していた。これは目標を達成し、ロック局でオンエアされ、彼の音楽に引き寄せられなかった他のカテゴリーのファンを獲得することとなったのである(この点では、実際にはマイケル・ジャクソンは、兄ジャーメイン・ジャクソンのパンチに負けている。ジャーメインは自身の1982年のヒット「Let Me Tickle Your Fancy」でニューウェーブのバンド、デーヴォをフィーチャーし、ロック局の一部でのオンエアを獲得していた)。

そしてここまでだろうと思われた時、彼はやったのだ。5月16日、「Beat It」が1位、「Billie Jean」はトップ10内にとどまっていた。マイケルはムーンウォークをNBCのモータウン25周年記念テレビスペシャルでデビューさせた。「Thriller」のデビュー以来初のマイケル・ジャクソンのステージでのパフォーマンスを見たいという欲求から、4,700万人のアメリカ人がチャンネルを合わせた。彼らの多くはまだケーブルテレビを所有しておらず、MTVで放映されているジャクソンのビデオを見ることができないでいたのだ。ジャクソンがその晩に見せたパフォーマンスは彼のキャリアを成層圏のかなたまで高めることとなったのである。

「Thriller」のリリースから丸1年、7曲のトップ10シングルを成し遂げ、アルバムチャートの首位が何週間だったかわからなくなるほどになり、史上最も売れたアルバムとなったころ、ジャクソンにはまだ「Thriller」のための秘策があった。すなわち12月2日、彼は約14分のジョン・ランディス監督によるアルバムタイトル曲のビデオをデビューさせたのである。それはすぐさま、史上最高のミュージック・ビデオとの評価を得てマイケル熱を再点火した。このショートフィルムが収録されたビデオテープはビデオチャートの首位を獲得し、史上最も売れたミュージック・ビデオとなった。一方で6か月前に首位の座から陥落していたアルバム「Thriller」はクリスマスには首位の座に返り咲き、年が明けるまでその場にとどまった。ジャクソンが8冠を成し遂げた2ヵ月後のグラミー賞のテレビ放送は、キング・オブ・ポップとしての公式な戴冠式となった。もっとも、その時点までにそれはすでに明らかであったのだが。
その7に続く)

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