ジョー・ボーゲル:歴史の一片 マイケル・ジャクソン・ライブ・アット・ウェンブリー(その2)

BADワールド・ツアーは1987年に日本からスタートし、ほぼ16ヵ月後の1989年1月、ロサンゼルスで終了、史上最大の興行収入と観客動員というコンサート・シリーズとなった。ジャクソンは15カ国の推定440万人に向けてプレイしたのである。北米での最初で最後のソロツアーでもある。

このロンドンでのショーは、同ツアーのセカンド・レグで開催された。マイケル・マニアはヨーロッパ中を駆け巡った。AP通信は、オーストリアのウィーンでコンサート中130人以上が失神したと報じた。彼がロンドンに到着するころまでには、興奮は最高潮に達していた。ウェンブリー・スタジアムの全7公演は完売し、マドンナとブルース・スプリングスティーンが持っていた記録を粉砕した。

24年後の今、7月16日の公演をDVDで観ても、スタジアムの沸きあがるエネルギーと興奮が感じられる。ジャクソンがついにスモークの中から登場し、オープニングの「Wanna Be Startin' Somethin'」を歌い始めると、観客は爆発する。これは、パフォーミング・パワーが最高潮のマイケル・ジャクソンだ。

このパフォーマンスをこれほど楽しめるものとしているのは、ステージのデザインから衣装、ライティング、全体の見せ方まで、それが必要最小限で自然なこと(ジャクソンのスタンダード)もその一因だ。音楽監督グレッグ・フィリンゲインズがステージ裏で鍛えられたダイナミックなバンドを率い、ジャクソンの両脇は、ブレードランナー風の中性的な才能あるダンサーたち(ラヴェル・スミスがいる)が固めている。

この必要最小限というアプローチが、ダンサーとして、シンガーとしてそしてパフォーマーとしてのジャクソンの才能を輝かせているのだ。彼は裸石であり溢れんばかりの活気をみなぎらせている。彼はシンプルに素晴らしい時をすごしているようであり、私たちはそこにいてそれに見入る。ジャクソンはショーのほとんどをライブで歌い、そしてある部分ではアドリブで素晴らしい効果を上げている。例えば「I'll Be There」の終わりでは、彼は魂に取り付かれた福音書の伝道師のようなアドリブを始める。バックアップ・シンガーたちや観衆とコール・アンド・レスポンスを行い、「Can you feel it!」と叫ぶ。汗でびしょ濡れとなりながら、彼を通じて音楽が脈打ち、彼はリズミカルにタップを始める。そして次の曲へ行く直前にはスキャットだ。

その他にも見所はたくさんある。ロックダンス、ポップダンス、そしてマイムの要素を入れた「Human Nature」と、その観衆に向けられた優美な泣き叫びだ。スモークのシルエットの「Smooth Criminal」へのイントロは今では有名となったが、いまだに見るものを魅了する高い芸術性を誇る振付である。「Billie Jean」の最後の延長部のドラム・ソロでは、ジャクソンはそのビートに合わせてアドリブをしている・・・回転、キック、タップそしてスライドだ。ジャクソンがパフォーマーとしてこれほど人を引き付けるのは、体が絶えず動いており、完璧に音楽と同期しているその様である。ショーの間、彼がよく言っていることだが、「音楽が流れる媒体」となっているのである。

最も楽しめる瞬間は最後にやってくる。ジャクソンがふざけながらバックアップ・シンガーやギタリスト、バンドを紹介しているところだ。彼のユーモアのセンスと創造溢れるコラボレーションの一員となっている喜びが感じられるのだ。また彼は、彼のダンス・ムーヴを熱心に真似たがっている子供たちのグループにステージに上がることを許している。

このショーは、息をのむようなアンコール「Man in the Mirror」のパフォーマンスで締めくくられる。スパイク・リーが言うように(彼はドキュメンタリー「Bad25」の締めくくりにこのパフォーマンスを使った)、「あのパフォーマンスを見れば、彼はどこか他の場所にいる。偉大なパフォーマンスの一つだ。マイケルがあの歌を歌うところを見る・・・彼はこの世界のものじゃない。彼はどこか他の場所にいるんだ」。

ジャクソンはロンドンで全7公演を推定50万人に向けて行った。チケットの需要はとても多く、彼が望めば少なくともさらに10回のウェンブリー・コンサートを完売させただろうと見られている。誰もがマイケル・ジャクソンという現象を目撃したかったのである。

9月18日、長い間倉庫で埃をかぶった末に、世界はついにそのマジックを再び経験するチャンスを得たのである。
(終わり)
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ソース:http://www.huffingtonpost.com/joe-vogel/michael-jackson-wembley_b_1871878.html
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