ジョー・ボーゲル:中絶、名声そして「Bad」 マイケル・ジャクソンの未発表デモを聴いて(その3)

Price of Fame
ジャクソンの作品の中で繰り返されるテーマの一つ・・・それはアルバム「Bad」とアウトテイクに広がっている・・・は、管理していること対管理されていることについてだ。特に「Thriller」以降の彼の生活を考えると、この熱中具合はうなずけるものだ。息の詰まるような監視やお世辞、そして期待に取り囲まれて、彼はどうやってアイデンティティを保つのか、正気を保つのか、プライバシーを保つのか。ポリスの「Spirits in a Material World」のようなオープニングと「Billie Jean」風のヴァース(「Who Is It」のエコーのコードもある)を持つ、ダークで心理的な深い思考の曲「Price of Fame」はこのような背景から生まれたものだ。「父はいつも言っていた、もし富みと名声を得ようとするなら、お前は穏やかな生涯を送らないだろうと」と彼は悔やむ。そのボーカルは全編辛い皮肉にまみれている。「Billie Jean」で母親の懇願「誰を愛するのか気をつけて」を伝えている箇所は、ここでは父親がショービジネスの現実についての手厳しい格言を使って支配している。「それは名声の代償」とジャクソンはサビで歌っている。「だから痛みを感じるな/それは名声の代償/文句を言うな」。この曲のプロダクションはジャクソンの基準による完成を見てはいないが、パワフルなボーカルを聴かせてくれる(「My father never lies!」の部分の歌詞を彼がかじっている様子を聴いてみてほしい)。それは、それまでの曲に対する心地よい喜びに混じって印象的に置かれており、彼がなぜあれほどまでに飛び去ることを熱望し、「自由」を熱望しているのかを明らかにしている。

マット・フォージャー:「ビル(ボットレル)と僕がこれをやった。収録されているのはあの時代のビルのミックスだと思う・・・。感情に満ちた歌だとすぐに指摘することができるね。彼の経験を元にしているのは明らかだよ。マイケルはよく経験を元にした歌を作ったけど他の個性や他人の経験と混ぜたりもしたんだよ」。

Al Capone
「Streetwalker」が「Dangerous」に似ているのと同じくらい「Al Capone」は「Smoot Criminal」に似ている(言い換えれば、少しも似ていない)。しかしながらどちらの場合も、ジャクソンは彼が好む要素を取り上げ、全く新しいものへと転換しているのである。それは、ジャクソンの本能、忍耐そして仕事に対する倫理の証である。この初期バージョンは高いポテンシャルを有している(そしてジャクソンの同世代ならそのままリリースしていたであろう)が、彼は手を加え続けて不朽の古典「Smooth Criminal」にたどり着いたのである。このデモは、心に残るサビというジャクソンの注目すべき才覚を誇示するものでもある。一度聴けば、このファルセットのハーモニーは頭の中で繰り返される。

マット・フォージャー:「これは曲のある部分がその曲の次のバージョンのひらめきになるという例だね。マイケルがそれをやったケース、ある曲をじっくり考え、コンセプトや歌詞やメロディーに磨きをかけるというケースは何度もあったんだ。「Al Capone」のベースラインでは・・・それがどうやって「Smooth Criminal」に発展していったのか見ることができるよ。そしてギャングのテーマは持ち越された・・・発展するにつれて、ある特定の歴史上の有名人についてというよりは、あるシチュエーション、あるストーリーについてというようになっていったけどね。マイケルがスタッカートのようなボーカルを実験しているのを聴くこともできる。後によく使うことになるすばやいワードプレイだよ」。

Streetwalker
「Streetwalker」は「Bad」期のベスト・アウトテイクの座を保っている(今回含まれなかった傑作「Cheater」が僅差で続く)。2001年の「Bad」スペシャル・エディションで最初に発表されたが、今回のコレクションに収録されるのは素晴らしいことだ。このアルバムの他の素材と完璧にフィットしており、より多くのリスナーに聴かれることになるからだ。実際ジャクソンは「Bad」の最終ラインナップにこの曲を望んでいたが、最終的に「Another Part of Me」とすることでクインシー・ジョーンズに譲歩したのである。この曲にはキラー・ベースラインやブルージーなハーモニカ・フィル、そして古典的ジャクソン・ボーカルがフィーチャーされている。

Fly Away
これもまた2001年の「Bad」スペシャル・エディションでリリースされたが、この美しいバラードはピュアな音の喜びである。その他のヘイヴェンハーストの初期のデモとは違い、ここでのプロダクションは純粋なままの状態であり、崇高なる形のジャクソンの声を誇示している。

リミックス
ディスク2の終わりにリミックスが少しあり、間違いなく、新世代のリスナーにジャクソンを紹介することを意図している。それらの中でダントツのベストはネロによる「Speed Demon」の激しいエネルギッシュなリミックスだ。現在のクラブやラジオでヒットするかもしれないと感じさせる。ここ(http://www.youtube.com/watch?v=VS74dwBbSMQ&feature=related)で聴くことができる。

原文URL
http://www.theatlantic.com/entertainment/archive/2012/09/abortion-fame-and-bad-listening-to-michael-jacksons-unreleased-demos/262242/
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