Man In The Music:ジョー・ボーゲルの傑作(その2)

ジョイエ:同意見です、ウィラ。彼があの時も美しい音楽を作るという活動に打ち込んでいたことを知って、うれしい驚きでした。いろいろな意味で深く悲しんでいたからこそ、ジョーの本のこの部分を読んである意味スカッとしたということはよくわかりますよ。それが元気をくれるということもあるんですね。ジョーは、あの時マイケルは精神状態が良かっただけでなく本気であり、当時手掛けていた作品にワクワクしていたということを話してくれました。当時彼が作っていた作品、特にクラシック作品を聴けたらなあと思います。

ウィラ:そうですね。彼がクラシック音楽の作曲に挑戦していたという噂は聞いたことがあります。でもどれほど関わっていたのか、完成間近だったのかどうか私にはわかりませんでした。ジョーの本によれば、全楽器の全パートが大変うまくいっていた、つまりあとはレコーディングだけが必要だったとのことです。このプロジェクトに協力していた作曲家デヴィッド・マイケル・フランクがジョーにこのことについて語っています。

「いつか彼の家族がトリビュートとしてこの音楽をレコーディングすることを願っています。そして、彼の芸術性の深さを世界に知らしめることを・・・。私はマイケルに、レコーディングする時にはオークションで手に入れたレナード・バーンスタインの指揮棒を使うと言っていました。実現していたら、彼はとても喜んだでしょう」。

私も願っています。是非聴きたいですね。デヴィッド・マイケル・フランクが白いスパンコールのグローブをはめてレナード・バーンスタインの指揮棒でオーケストラを指揮するところを想像できます?なんと素晴らしいメタファーになったことでしょう。壮観だったことでしょう。

ジョイエ:そう思います。私はクラシックのファンですし、マイケルが作曲したクラシック音楽を聴くためなら何でもすると思います。とても気に入ったでしょうね!

さて、あなたが仰っていたマイケルの創造の魂について話を戻しますが、彼は曲を創ることを決してやめない、人生がどうなろうとも、創ることはやめないとよく言っていました。「Man In The Music」で引用されているレコーディング・エンジニアのマット・フォージャーの言葉が私は大好きなんです。

「マイケルは創造をやめることはなかった。彼は『ニューアルバムを出すから曲作りを始めないと』なんて言うアーティストではなかったのです。曲は絶えず彼から湧き出していた。それは歌ではなく詩だった。あるストーリーやショートフィルムのためのアイディアだった・・・それは絶えることのない創造過程だったのです」。

つまり、彼にとっては人生そのものが絶え間ない創造過程だったのです。魅力的なことです!

ウィラ:全くです。ジョーは本の中でこのこと強調していますね。こんな例を挙げています。

「クインシー・ジョーンズによると、この時期ジャクソンは『機械のように曲を書いていた』という。彼は『Off The Wall』を完成させるとすぐに曲作りを始めた。実際、『Thriller』の最初の曲、『Wanna Be Startin' Somethin'』は『Off The Wall』のセッションの間に作られレコーディングされたのだ」。

ジョーは信じられないことだとして「間に」の部分を斜体にしています。激流の中から曲が現れるようです。まだ「Off The Wall」のレコーディングをしている最中にThrillerに取り組み始めているのです。

ジョイエ:偉大なアーティストたちはみんなこんな風なのではないでしょうか。芸術品、音楽だろうと絵画だろうと詩だろうと・・・あふれ出てくるもののように思えます。こう考えるととても興味深いです。

でも私にとって、ジョーの本がこれほどまでに特別なのは全アルバムの全曲に対して詳細に論じているということです。アルバムから漏れたたくさんの曲にさえ関連情報を示しています。スタジオに入り、アルバムが具体化する様をじっと見ている、マイケルが仕事をしているところをそこで見ている!ジョーはそのような機会を読者に与えてくれているかのようです。この本を開いて読む時いつも感じる感覚なんです。こんな本は今までありませんでした。マイケルの仕事についての単なる批評ではないんです。つまり、小説、レファレンスガイド、歴史書、批判的評価といったものが一つになっているというものなのです。音楽的知識や史上最高のエンタテイナーの創造的な知性と個性への洞察といったものが大量に書かれています。この本は素晴らしいです!そしてマイケル・ジャクソンについて語る時に他の多くの書き手が拒むことができないセンセーショナリズムやタブロイドネタという不愉快な領域には一度たりとも踏み込まないということがとても良いです。ジョーはそういう領域には触れません。彼は完璧なプロフェッショナルであり、テーマに対して忠実なんです。マイケルの技術を研究するというテーマに。

ウィラ:仕事中のマイケルのスタジオを覗いた様な感じ、それからその雰囲気がどんな感じなのか発見できたような感じというのはわかります。私はレコーディング・スタジオに行ったことはないので私にとっては全く新しい領域です。一つには、アルバム製作にどのくらいの人が関わっているのか考えたことはありませんでした。一人の人間の見方かもしれませんが(そしてジョーは全アルバムの全曲がマイケル・ジャクソンのアートのビジョンの反映であるということを明確にしていますが)、アルバム製作は大規模な共同作業の産物なんです。そして私にとってこのことは、マイケル・ジャクソンは生涯のほとんどが孤独で周囲から切り離されていたという虚構を論破するものです。彼の名声が彼の生涯において巨大なインパクトであったことは明らかですが、スタジオ内ではそういうものはどこかへ行っていたのだと思われます。曲作りで一緒に仕事をした人々との暖かくて強く、揺ぎない関係が、彼にはたくさんあったのです。何十年経っても。
その3に続く)
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