座談会:ソングライターとは何か?(その7)

ウィラ:その通り。私たちは何度もこれを目撃しています。小説というものが最初に生み出された時は「大衆芸術」と見なされ、シリアスな演劇や詩、エッセーが「高尚な芸術」と見なされていました。そして映画が誕生した時には映画が「大衆芸術」とみなされ、シリアスな小説は「高尚な芸術」と見なされたのです。現在では、ミュージック・ビデオが「大衆芸術」と見なされ、シリアスな長編映画は「高尚な芸術」と見なされています。マイケル・ジャクソンのビデオは明らかにこれに挑戦していましたね。

ジョー、Atranticの記事で、あなたは新しいアートの形式・・・特にアメリカでの音楽の新しいジャンル・・・に対するこの種の偏見について議論していますね。で、新しい形式に対する先入観だけでなく人種に対する根深い偏見もあるということを示しています:

歴史的に見ると、黒人アーティスト(そして黒人のスタイル)を、内容や深さ、重要性がないということで認めないという風潮は、アメリカ建国以来存在している。それは、(伝統的賛美歌に関連しての)黒人霊歌や20年代30年代のジャズ、50年代60年代のR&B、70年代のファンクとディスコ、80年代90年代(そして現在)のヒップホップについての批判と共通である。文化の番人たちは、当初これら新しい音楽のスタイルや形式についての正当性を認識できなかっただけでなく、それらを開拓したアフリカ系アメリカ人の業績を見落とし、あるいは低く見る傾向があった。白人批評家にとって、キング・オブ・ジャズはルイ・アームストロングではない。ポール・ホワイトマンである。キング・オブ・スウィングはデューク・エリントンではなくベニー・グッドマンだ。キング・オブ・ロックは、チャック・ベリーやリトル・リチャードではなくエルヴィス・プレスリーなのである。

そして、あなたがこの記事で明確に示してくれたように、このパターンは明らかにマイケル・ジャクソンに対しても拡張されています。彼は多くの最先端でとても革新的で、大人になってからのキャリアを通じてずっと、黒人イノベーターたちに対するこの二つの偏見と闘わなければならなかったのです。

ジョー:だからこのことは、ジャクソンがどのように受け止められてきたか、誤解されてきたかを教えてくれていると思うんです。彼はしばしば、魅力的な方法で黒人と白人のスタイルを融合しました(例えば「History」と「Will You Be There」)。しかし、彼の根本はアフリカ系アメリカ人の伝統です。批評家たちが、ディランやスプリングスティーン、ボノ、コステロのようなアーティスト(みな批判的なことで人気があるアーティスト)と比較して彼の音楽を判断することが間違っているのはこういう理由によるものです。ジャクソンはそのような種類のアーティストではありませんから。ラングストン・ヒューズがロバート・フロストのような詩を書くことに期待するようなものです。ジャクソンの歌詞が詩的でないということではありません。彼は違うやり方で伝えているんです。

彼の偉大さは、(黒人霊歌やブルース、ジャズがそうであるように)言葉を乗り越えるということにあります。彼の涙、歓喜の声、スキャット、ビートボックス、音楽になる能力・・・つまり、言葉でないボーカルなんです。実際、言葉を使うときでさえ彼はしばしば単語をひねり、コントロールします。あるいは新鮮さや微妙な差異、強調などをその単語に持たせるので、単にそれらの単語を合わせたもの以上のものになるのです。スティーヴィー・ワンダーはかつて、ジャクソンが歌詞を「読む」驚異的な力を持っていると言いました。言い換えれば、彼は言葉に何かとても深いものを吹き込む能力があったのです。音楽とは究極的には表現であり感情の伝達なのです。そして私にとって彼の曲(とパフォーマンス)は他の多くのアーティストよりもはるかに大きな感情を伝えるものなのです。

ジョイエ:そう思います、ジョー。マイケルは感情と強烈さがすべてです。彼の全てのビデオ、ライブ・パフォーマンスを少し掘り下げれば、ごく内側にそれはあります。すべてのアルバムのすべての曲の中に。他の多くのアーティストではそのような生の感情を感じることはないように思えます。

ジョー:ジャクソンをソングライターとして偉大たらしめているもう一つは、人々を分け隔てる障壁(人種、性差、性別、言語、文化、階級)を越えて感情を伝えるという素晴らしい能力が彼にはあったということです。彼は絶えず融合していました。ロックとR&B、ヒップホップとポップ、ゴスペルとクラシックなどです。彼にはとっつきやすさと難しさが同時にあり、シンプルだけど多層的でした。彼は大衆にベートーベンをもたらしました。そして郊外にストリート・ミュージックをもたらしたのです。

ジョイエ:ジョー、締めくくりに素晴らしいご意見でした。そしてお二人に対し、ウィラと私から、この討論に参加していただいたことについてお礼を言いたいと思います!

(終わり)

原文:http://dancingwiththeelephant.wordpress.com/2012/02/15/roundtable-what-makes-a-songwriter/

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