マイケル・ジャクソンを読み直す(その2)

もっと細かいことは他にもあるが、最も重要なのは、ジャクソンが自分の人種についてためらいや迷いを示すことは決してなかったということである。それどころか、ジェームズ・ブラウンの後継者と見なされること、そして黒人パフォーマーたちの長い歴史の一部であると見なされることへの明らかなプライドというものを彼に見ることが出来るのだ。そしてレニー・クラヴィッツやウィル・アイ・アム、エイコン、アッシャー、ニーヨなどの若いアーティストたち、それに若いヒップ・ホップ・アーティストたちとの作品を私たちは見ることが出来る。プロデューサーのテディ・ライリー(Dangerous, Blood on the Dance Floor, and Invincibleで共に仕事をした)はこう語る。

「もちろん彼は黒人であることを気に入っていたよ。僕たちはよくリラックスした時間を過ごしていて、そういう時彼はよく言っていたよ、『僕らは黒人だ、そして僕らは地球上で最も才能あるんだ』って。この人が自分の文化が大好きで、人種が大好きで、仲間が大好きだということが僕には分かるよ」

また、NAACPやUnited Negro College Fund、Congressional Black Caucus、National Rainbow Coalition、アフリカ救援などの運動への支援も私たちは目にしてきた。そして長い間に受けてきた数々インタビューを聞くと、彼が最もリラックスしているインタビューは、2007年11月の最後のインタビューのようにエボニー誌とのものだ。そこでの彼はインタビューに熱心に答え、笑い、楽しんでいる。これらはすべて、ある結論に通じている。つまり、もしジャクソンの外見が変わっていなければ、私たちはおそらく、彼が黒人であることに疑問など持たなかったであろう。彼の心理の中に自分の人種を不快に思う部分などなかったのである。

そのほかにもこのことを指し示す事実はいくつかある。例えば、ジャクソンを師と仰ぐコービー・ブライアントへのアドバイスだ。理想を追い求めて自分と自分が専門とするものを過激なまでに推し進めることは「OKだ」というものだ。

「彼がいつも僕に話してくれたことの一つは、違うことを恐れるなということ。願望を持つ時、意欲を持つ時、人はそれから君を引き離そうするだろう。そして『普通』の集団に近づけようとするだろうっていう言い方もしてたね。そして彼はこう言っていた、流されてもOK、やりたいことに心を奪われてもOK。それは完璧にすばらしいことだよ。それをずっと続けることを恐れてはいけない、って」

ビル・クリントンの大統領就任演説でスティーヴィー・ニックスが話した、おかしなちょっとした逸話がある。彼女とジャクソンはクリントンの大統領就任コンサートでパフォーマンスをしていた。ジャクソンは側近を通じてメークを借りられるかどうか彼女に尋ねた。彼女はそれを送ったのだが、使われずに戻ってきた。「私は明るいシャネルのファンデーションを使っていたの・・・マイケルはお礼のメモを送り返してきたんだけど、彼にはシェードの明るさが足りないって」。この話に私は笑ってしまう。これは白人で通そうとし、誰も気付きませんようにと願っている臆病な黒人男性の行動ではない。むしろトリックスターが、つまり大胆で茶目っ気たっぷりのユーモアのセンスがあるアーティストが、ある主張をしようとした仕業のような印象を受ける。

しかしその主張とは何か。クライン医師に対し語り、また「Scream」(と「Ghosts」と「Black or White」)で示唆したように、ジャクソンが顔を変えたことをアートだと認めるならば、それは何を意味するのだろうか?我々はそれをどう解釈したらいいだろうか?これに迫る最善の方法はおそらく、それが持つ効果を見ることだ。ビル・クリントンは「人種についての国民的会話」を始めたいと繰り返し言った。しかし、彼が背景とする大統領職の力をもってしても、彼はそれを起こすことはできなかった。

ジャクソンはそれを成し遂げ、グローバルなものとした。実際、私たちは人種について語らずには、あるいは考えずにはいられなかった。職場ではコピー機の周りに集まると彼を「白くなっている」と馬鹿にし、あるいは親は子供を、いいえ、彼は白人の女ではなく黒人の男なんだよと正していたが、ある時点で、そういうレッテルが意味するものについて考えざるをえなくなった。黒いこと、白いことは何を意味するのか?男っぽいとか女っぽいということは何を意味するのか?ジャクソンが自分を黒人男性だと言うたびに・・・芸者のように顔が白い時でさえ揺らぐことなくそう言っていた・・・私たちはしばし立ち止まり、それについて考えざるを得なかった。それが意味するものは正確には何か?なぜ私たちにとってそれほど重要なのか?彼を見ると、私たちは目と頭が一致しないという奇妙な不協和音を経験し、それは正しいに決まっていると考えている信念に疑問を抱かせることになった。
その3に続く)
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