MJFCインタビュー:「M Poetica」著者、W・スティルウォーター(その3)

JC:それは興味深い考察ですね。私はあなたの本を読んで、あなたが整形スキャンダルについて言わずにはいられなかったこと、そして私たちの集団の意識の中に、この特定の文化的物語がいかに染み付いているか、という点について興味を持ちました。あなたの説明はとてもシンプルで明らかのように思えますが、それでもやはり、世界全体がそのことを見過ごしてきたように思えます。なぜ私たちはいつも、目の前にあるものをいとも簡単に見過ごすのだとお考えですか?

WS:それは、私たちの文化的物語が私たちの教義(そうだと信じていること)をかたち作っているからです。そして教義は知覚する力をかたち作ります。マイケル・ジャクソンはこれを「条件付け」と呼びました。私たちは、スーパースターがしばらくしてから粉々に砕け落ちることを期待するよう文化的に条件付けられてきたのです。マイケル・ジャクソンはそのことをよく知っていました。だから彼は、私たちが期待したその通りのことを見せてくれたのです。「Is It Scary」の中で言ってますよね、「僕は君が見たいものになる」って。仮に、整形という見解がこのテーマにとって多少のヒネリとなっていたとしても・・・私が知る限りでは、あのように粉々になってしまったスーパースターはいませんが・・・あれは私たちの期待を反映する素晴らしいやり方だったのです。整形手術の効果は見てすぐに分かりますから。その、薬物中毒よりもね。期待がいかに認知を形成するかということをそれは強調したんですよ。そしてマイケルは間違いなく頭脳明晰でした。正直、マイケルが自分の基地で原子力潜水艦を建造したと誰かが言っても、私はそれを信じたでしょうね。彼は一度決めたことは何でもたいてい実現することができたんですよ、間違いなく。

JC:あなたのように芸術性に注目したマイケルを評価する本はそれほど見かけません。ほかに「M Poetica」と比較できる唯一の本は、ジョー・ヴォーゲルの「Man in the Music」でしょうか。ファンは発売をとても楽しみにしています。でも、ヴォーゲルは主に音楽に焦点を当てていますが、あなたの本はショートフィルムやマイケルのビジュアルアートに焦点を当てています。マイケルのショートフィルムについてのあなたの観察は本当に興味深くて楽しいです!音楽ではなくビジュアルアートを深く掘り下げさせたものは何なんでしょうか?

WS:ええと正直言って、もしマイケル・ジャクソンの音楽について書こうとしたら、ものすごく短い本になったでしょう。段落一つがやっとだったかもしれませんが、私は音楽の技術的側面については知識がないのです。これが、ジョー・ヴォーゲルの本を私が楽しみにしていることの理由の一つです。彼の「Earth Song」についての本は大好きです。6月25日には特別なことをしたかったので、私はその日の晩は彼の本を読んで「Earth Song」を聴いていました。私にとっては彼の命日を偲ぶパーフェクトな方法でした。あとヴォーゲルの本が好きなもう一つの理由は、私には音楽のバックグラウンドがないからなんです。コードがB♭とか言われても全然わからないんですよ。ヴォーゲルはそのようなことをどうこう言うのではなく、なぜ大事かを言ってくれるんです。意味を伝えるために、あるいはあるムードを呼び起こすために、自分の音楽を聴いたということが印象に残るように、マイケルがどのようにしてコードを使ったのか、ということですね。私はそれがすごく気に入ってます!私では分からないマイケル・ジャクソンの作品の一つの側面なんです。私はそのようなバックグラウンドを持ってませんから。だからヴォーゲルの本は私にドアを開けてくれたんですよ。そして私が普通触れない世界を見せてくれたんですね。

それからヴォーゲルが、ポピュラー・アートとハイ・アートの間にある人為的な垣根を越えることを恐れていないということも気に入ってます。彼はバイロンとミルトンとピカソとチャイコフスキーを、トトやボブ・ディラン、ピンク・フロイドと同じように抵抗なく語るんです。マイケル・ジャクソンの作品を語るときにはこれがとても大事だと思うんです。マイケル・ジャクソンについて書かれたもののほとんどは、彼をポピュラー・エンタテイナーとして捉えてます。それは正しくて、彼は素晴らしいエンタテイナーでした。しかし、その部分だけ見ていると、それはただ単に彼と彼の作品そして作品が意味するものについての、いわば漫画の輪郭を見ているようなもので、幾重にも重ねられた他の意味を見損なうことになるんです。マイケル・ジャクソンはハイ・アートとロー・アートの境を越えることを恐れませんでした。ヴォーゲルもそうです。ヴォーゲルの「Earth Song」についての解釈がとても豊かに感じられるのにはそうしたことが理由の一つにあると思うんです。
その4に続く)

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